日本から持ってきた眼鏡を壊してしまったり、紛失してしまった時に、スペアが無い場合は、新たに眼鏡をつくらなければいけません。
そんな時に役立つ、視力検査の受け方や眼鏡やコンタクトレンズを安く買うコツなどの情報をお届けします。
処方箋が無くても眼鏡・コンタクトは買えるか?
オーストラリアでメガネを購入するには、基本的には処方箋が必要です。既に処方箋がある、または、処方箋そのものが無くても、基本情報(以下の「処方箋の読み方」参照)が手元にあれば、オンライン通販で購入することができます。
例えば、日本でとった処方箋に必要な情報があれば、オーストラリアで処方箋を新たにとらなくても、以下に紹介しているオンラインショップで必要情報を入力して、度付き眼鏡を購入することが可能です。
しかしながら、あまりに期間が経過した処方箋である場合は、視力が変わっているかも知れませんので、新たに視力検査を受けることをおすすめします。
コンタクトレンズの場合は、レンズの度数とベースカーブをわかっている場合は、処方箋がなくてもオンラインで購入する事ができます。必要な情報は今使っているコンタクトレンズの箱に表示されています。
わからない場合は、メガネと同様に、視力検査を受けてコンタクトレンズ用の処方箋を入手する必要があります。
コンタクトレンズの購入については、「オーストラリアでコンタクトレンズを通販で安く購入する」で詳しく説明しています。
処方箋を入手するには、Optometrist(オプトメトリスト)で視力検査を受ける必要があります。
視力検査の受け方
Optometrist(オプトメトリスト)とは、検眼士のことです。新たにメガネを作ったり、コンタクトレンズを手に入れる際の視力検査や眼疾患などの目の異常の検査を行います。オーストラリアでは、日本のように眼科医が視力測定を行うのではなく、Optometristという専門家が行います。
Optometristは眼科医ではありませんので、視力検査をするのにGPの紹介状は必要ありません。直接予約を入れて検査をしてもらえます。ちなみに、GPとはGeneral Practitioner(総合診療医)のことで、オーストラリアでは、専門医に診療してもらうには、必ずGPの診察を受け、GPに紹介状を書いてもらう必要があります。
オーストラリアでは、多くの場合Optometristがいる検眼施設がメガネ専門店に併設されています。SpecsaversやOPSMという眼鏡と検眼の専門店は、テレビCMなどのメディアでも宣伝され、全国のショッピングセンターにチェーン展開しているので、目にしたことがあるかも知れません。
オンラインでメガネ、サングラス、コンタクトレンズを格安で販売する大手のVision Directも、メルボルンの実店舗には検眼施設が併設されています。
ちなみに、視力検査はVision Testとか、Eye Testと呼ばれます。
視力検査の料金は Optometristによって差がありますが、保険無しで$60~70くらいです。永住者はメディケアでカバーされますが、永住者でなければ、お持ちの保険がメガネ・コンタクトレンズ処方箋のための視力検査をカバーしているか、確認しましょう。もしカバーされていれば、受付の際に伝えれば、カバーされている分が料金から控除されます。
コンタクトレンズの為の処方箋が欲しい場合、コンタクトレンズの視力検査はメガネの視力検査とは違いますので、予約の際には「コンタクトレンズ用の視力検査」であることを明確に伝えましょう。
ほとんどのOptometristでは、視力検査終了時に、コンタクトレンズを無料でお試し装着して、フィットしているかどうかを確かめるサービスを提供してくれます。フリートライアル(free contact lens trial)があるか予約の際に聞いてみましょう。
処方箋の読み方
処方箋に表示される各項目の意味を説明します。コンタクトレンズとメガネは項目に違いがあります。処方箋の項目は、基本的に日本で眼科医による視力検査で得るものと同じです。
メガネ
OD(Right): 右目
OS(Left): 左目
SPH(Sphere)球面度数: 遠視・近視の程度を表す。数値に+がついていれば遠視、-がついていれば近視。
CYL(Cylinder)円柱度数: 乱視の度合いを表す。
AX(AXIS)乱視軸: 乱視の角度を0~180°で表す。
PRISM プリズム: 両目がペアで正常に働かなく、修正が必要な場合記入される。
BASE ベース: プリズムの基底。どの方向に修正するかを表す。
PD(Pupil Distance)瞳孔間距離: 左右の瞳孔の距離を50~70㎜で表す。
ADD 加入度数: 近くを見るための度数。遠近両用レンズに必要。
コンタクトレンズ
OD(Right): 右目
OS(Left): 左目
Power 度数: メガネで言う球面度数のこと。SPH(Sphere)かDで表示されることもある。
BC(Base Curve)ベースカーブ: 角膜に接する面のカーブ。眼球が大きいほどBC値が大きいものがフィット感が良い。8.5か9.0が一般的。
Dia(Diameter)直径: 大抵コンタクトの銘柄で決まっている。14㎜か14.2㎜が多い。
乱視(astigmatism)用のコンタクトレンズには、以下の情報が必要になります。
CYL(Cylinder)円柱度数: 乱視の度合いを表す。
AX(AXIS)乱視軸: 乱視の角度を0~180°で表す。Xで表示されることもある。
ADD 加入度数: 近くを見るための度数。遠近両用コンタクトレンズ用。
眼鏡を格安で買えるオンラインショップ
ここでは、オンラインで処方箋の情報を入力するだけで格安で眼鏡がつくれる、オーストラリアで評判のオンラインショップを紹介します。お持ちの端末のウェブカメラを使えば、画面上に移った自分の顔にバーチャルでフレームを試着することもできます。
度付きのメガネだけでなく、好きなフレームとレンズを選んで、自分だけのオリジナルサングラスを格安でつくることも可能です。「気に入った店置きのサングラスが無い」というサングラスにこだわりのある方にも、おすすめです。
Vision Direct
メガネは、オンライン通販を使うとかなり安く購入することができます。オーストラリア最大級の品揃えのVision Direct(ビジョンダイレクト)は、様々なブランドのメガネとサングラスがオーストラリアで一番安いことで知られています。
Vision DirectはBest Price Guarantee(最低価格保証)を謳っており、Vision Directより安い価格のものをオーストラリア国内で見つけた場合、購入から14日以内にメールで連絡をくれれば、その価格より更に$2安くすると宣伝しています。
Vision Directは、メルボルンの実店舗に検眼施設が併設されており、他の各州にも提携検眼士がいますので、必要ならばVision Directのサイトから視力検査を予約できます。
Vision Directでは、検眼した処方箋が無くても、上記の「処方箋の読み方」にリストした必要な情報があれば、オンラインで各項目を入力するだけでメガネをつくることができます。
オーストラリアでメガネを壊したり無くしたりした時や、とりあえずのスペアが欲しい時などは、最安値で買えるVision Directはありがたい存在です。$99以上の購入は送料無料です。
しかも、メールアドレスと生年月日を入れて登録すると、最初のメガネの購入(レンズとフレームのセット)が50%オフになります。ただし、ブランドはArise Collectiveというブランドのメガネに限ります。
また、オーストラリアでプライベート・インシュランス(民間健康保険)に加入されている場合は、度付きのメガネとサングラス、そして、度数(POWER/SPH)が+/-3.0よりも大きい値のコンタクトレンズの購入に関しては、保険が適用になり、保険会社に一部払い戻しを申請することができます。
現地在住の人達だけでなく多くの留学生にも利用されているMedibankやBupa他、オーストラリアのほとんどの保険会社が、Vision Directでの購入に対しての保険適用を承認しています。詳細は、Vision Directの「Health Rebate」のページに説明されています。
メガネは実際にお店で手に取ってかけてみて、相談した上で購入したいと言うことでなければ、Optometristで処方箋だけ取って、Vision Directで購入するのがお得でしょう。
www.visiondirect.com.au
Clearly
コンタクトレンズの格安通販で有名なClealyでは、メガネとサングラスも扱っています。Vision Directより取扱いブランドと品数は少ないですが、他店では扱っていないブランドの安価でお洒落なデザインのフレームが多数取り揃えられています。
初回購入特典として、35%割引が受けられます。最初にサイト上部にある「Eyewear」のタブをクリックすると現れる「Get 35% off」と表示されるウィンドウにメールアドレスを入力して「Sign up」をクリックすると、35%割引が受けられるクーポンコードがもらえます。
35%割引があれば、度付きのメガネや、サングラスをかなり安くつくることができます。
買い方は簡単で、欲しいフレームを選んだら、Vision Directと同様に、処方箋の情報を入力して、レンズの種類(薄さやコーティング、色が選べる)を選ぶだけです。
また、オーストラリアのプライベート・インシュランス(民間健康保険)に加入されている場合は、度付きのメガネの購入に関しては保険が適用になり、保険会社に一部払い戻しを申請することができます。詳しくは、Clearlyの「Health Funds」のページに説明されています。
保険の払戻額は、年間で$200くらいが上限だそうです。詳細はご加入されている各保険会社にお問い合わせください。
Clearlyは、Vision Directと同様に、オーストラリアのほとんどの保険会社に承認を受けています。
Clearlyはオーストラリアだけでなく、ニュージーランドにもあり、同様のサービスを提供しています。
まとめ
オーストラリアで度付きのメガネをつくるのには、基本的には検眼士の出した処方箋が必要です。しかし、新たに処方箋を取らなくても、以前のものに記載された情報さえあれば、メガネをつくることができます。
日本でとった処方箋でも、上の「処方箋の読み方」に挙げた情報があれば、オンラインで入力するだけで簡単にメガネがつくれたりします。
あまりに期間が経過した処方箋である場合は、視力が変わっているかも知れませんので、新たに視力検査を受けることをおすすめします。検眼士による視力検査は、$60~70掛かります。
コンタクトレンズは、処方箋が無くても今使っているレンズの箱に表示された度数とベースカーブなどの情報さえあれば、オンラインで簡単にしかも安く購入することができます。詳しくは、「オーストラリアでコンタクトレンズを通販で安く購入する」をご覧ください。
以上、オーストラリアで視力検査を受けて処方箋をもらい、眼鏡を購入する方法についてでした。