シドニー公共交通機関利用に必須のオパールカード(Opal Card)‐ 完全ガイド【2023年度版】

シドニーの公共機関を利用するのに欠かせないオパールカード(Opal Card)について、わかりやすくまとめました。あなたもこれを読めばオパールカードの達人です。この記事の内容と料金は2023年3月現在のものです。

オパールカードとは何か?

簡単にいうと電車、バス、フェリー、そして、ライトレイル(路面電車)に使うプリペイドカードです。日本でいうスイカやパスモにあたります。

2016年8月1日から、回数券やそれまで駅で購入していた紙キップが廃止され、オパールカードを使用するシステムへ切り替わりました。

オパールカードを入手しないと公共交通機関が利用できないのか?

そんなことはありません。タッチ決済機能の付いたクレジットカード、または、デビットカードがあれば、オパールカードの代わりとして利用できます。使えるカードは、Visa、Master、American Expressです。クレジットカードかデビットカードを使う場合の使い方は、オパールカードと同じです。但し、一つのクレジットカード/デビットカードで、二人以上が乗車することはできません。

また、電車、フェリー、ライトレイルはホームか乗り場備え付けの自動販売機で、一回の移動のみ有効なオパール・シングルトリップチケット“single trip ticket"を購入できます。バスは運転手から、同じく行き先までの区間のオパールチケット“single trip ticket"を購入できます。ただ、バスはオパールカード所持者しか乗れないバスもあります。これらのバスは“PREPAY”の表示があります。

シングルチケット購入とオパールカードのリチャージ用自販機

シングルチケット - 左側
リチャージ(top up) - 右側

オパールカードを持つメリットは?

各移動が割安になります。乗車する都度にオパール・シングルチケットを購入すると大体20%割高になるそうです。オパールカードには有効期限もありませんし、$20からで街中でもOpal Cardのウェブサイト(記事下)でも気軽に購入できます。

また、バス停ではオパール・シングルチケットを購入したり、オパールカードをリチャージするマシンも無いところが殆どで、事前にチャージしたオパールカードを持っていないとバスに乗れません。

オパールカードを購入するのが面倒なら、タッチ決済に対応したクレジットカードかデビットカードを使うのもよいでしょう。料金はオパールカードと変わりません。

どうやって使うの?

駅や乗り場に数か所あるオパールカードと同じマークのあるセンサーに、カードを当てます。乗る時と降りる時に当てることをお忘れなく。忘れるとその区間の最高料金が差し引かれます。バスの場合は、バス内の乗降口に同じマークのセンサーがあります。

オパールカード用センサー

オパールカードはどこで買う?

購入は街中や駅のキオスク、ニュースエージェント(新聞・雑誌、宝くじ等を売る店)などの販売店で購入できます。また、Opal Cardのウェブサイト(記事下)からオンラインでも購入できますがカード郵送受け取りに時間が掛かります。すぐに購入して使いたければ、シドニーの街ならどこでもあるニュースエージェントで買うのが手っ取り早いでしょう。

オパールカードの料金

オパールカード購入時に、金額は$20から(子供は$10から)、自分の好きなだけチャージできます。残高がなくなれば、センサーに当てた時に知らされます。残高もセンサーのモニターが教えてくれます。

プリペイド金額のカードへのリチャージ(top up)は、各販売店か、駅などに備え付けの自動販売機で行えます。駅の自動販売機(上の写真)では、オパール・シングルトリップチケットの購入とオパールカードのリチャージ(top up)ができますが、オパールカードの購入はできません。

電車、バス、ライトレイル、フェリーともに、移動距離に応じと料金がオパールカードから差し引かれます。その都度オパール・シングルトリップチケットを購入するより割安の料金設定となっています。

電車にはオフ・ピーク(Off Peak)の料金設定もあり、シドニーの電車は6:30-10:00amと3:00-7:00pm以外の時間帯、インターシティー路線(ブルーマウンテン、ニューキャッスル、イラワラ地区、ハンター地区などの郊外行き路線)は6:00-10:00amと3:00-7:00pm以外の時間帯は、オパールカードから引かれる料金が30%オフになります。

オパールカードを利用するのに必要な最低残額は、最短期間の料金になり、電車、バス、フェリー、ライトレールによって違います。バスとライトレールに乗車するには、最低$3.38(大人料金)の残額が必要ですが、フェリーは$5.74以上必要です。

目的地までの運賃に見合う残額が無い状態で乗車するのは違反になります。見回りの職員に見つかると、$200以上の罰金が課されますのでご注意ください。乗車前は残額を確認して、足りなければ必ず事前にリチャージ(top up)してください。残額が足りない状態で乗車したのが職員に見つかって、「乗ってからリチャージしようと思った」という言い訳は通用しません。

目的地までの料金を調べるには、Trip Planner(トリップ・プランナー)をご利用ください。出発地(From)と目的地(To)を入力するとルートと料金が算出されます。

土日、祝日はどこへ行くのも、$8.40以上の料金は差し引かれません。往復しても$8.40です。バス、電車、トラム、フェリーを乗り継いでも$8.40以上はチャージされません。

平日の1日に差し引かれる金額は$16.80が上限、1週間に差し引かれる金額は $50.00が上限となっており、それ以上移動しても、それ以上の金額がカードから引かれることはありません。

なお、シドニー空港の駅(国際線駅と国内線駅)を利用する場合の料金は特別で、いつでも大人$15.74の空港駅利用費が加算されます。1週間の間に何回も空港へ行く場合は、最高で$31.92以上は加算されません。シドニー空港でオパールカードを購入する場合は、最低$35の金額をチャージして、購入の際に支払う必要があります。

料金について、詳しくはOpal Cardのウェブサイトをご覧ください。

オパールカードが利用できる区間は?

  • シドニーの電車網(ブルーマウンテン、ニューキャッスル、イラワラ地区、ハンター地区などの郊外行き路線も含む)
  • シドニーのフェリー
  • シドニーとニューキャッスルのライトレール
  • シドニーのバス路線
  • シドニーの約160㎞北のニューキャッスル(Newcastle)のStocktonフェリー
  • ニューキャッスルのバス路線
  • ブルーマウンテン(Blue Mountains)のバス路線
  • シドニーとニューキャッスル間の海岸沿い地帯であるセントラルコースト(Central Coast)のバス路線
  • シドニーの約90㎞南のウロンゴン(Wollongong)がある、イラワラ(Illawarra )地区のバス路線
  • ニューキャッスルの約120㎞北西に位置する、ワインで有名なハンター・バレー(Hunter Valley)のあるハンター地区のバス路線

オパールカードの種類

    • Adult 大人(16歳以上) 黒色
    • Child/Youth 子供(4-15歳) 緑色
    • Senior/Pensioner 年配者/年金生活者 ゴールド色
    Concession 学割(要Concession Cardという証明書) シルバー色

オパールカード利用に際して

Tap on/Tap off

乗る時にカードをセンサーに当てるのをタップ・オン(tap on)。降りる時に当てるのをタップ・オフ(tap off)といいます。センサーのある所にも表示があります。

出発地(A)でタップ・オンして、何処か途中の駅/乗り場/バス停(B)でタップ・オフしてから、60分以内にまた、タップ・オンして 最終目的地(C)まで移動を続けた場合は、出発地(A)から、最終的にタップ・オフした最終目的地(C)までの継続的な移動として、料金が計算され差し引かれます。この場合は割安になります(理由は以下の段落に説明)。途中下車地で60分以上時間が空いた場合は、AからB、BからCの2つの区間の料金が別々の移動として差し引かれるので割高になります。

電車、バス、ライトレイル、フェリーを乗り継ぐ際に、乗り継ぎ間の時間が60分以内の場合は、乗り換え毎に大人は$2(子供は$1)の割引が受けられます。割引が受けられる乗り継ぎとは、カードをセンサーに当ててタップ・オフしてから、もう一度カードをセンサーに当ててタップ・オンした状態のことです。同じ駅構内での電車の乗り継ぎの場合は対象になりません。

キセルは、頻繁にパトロールしている職員、セキュリティー、または、警察官に見つかると大変な罰金を支払うことになりますので、くれぐれもしないようにしてください。

カードを買った後で、カード裏面に記載されている番号を個人情報と共にオパールカードのウェッブサイトから登録することで、カード自動引き落としや、紛失時の金額保証が可能です。登録は以下のオパールカードのサイトにある「Log in」の隣か下にある「Create account」から行ってください。

オパールカードを登録すると、リチャージ(top up)がいつでもオンラインで可能になります。また、オパールカードを複数枚持っている場合、全てのカードを登録すれば各カードの残額もわかり、中途半端な金額が残っているカードの残額を他のカードへ移動することができます。残額がゼロのカードの無効化も可能です。

私は、オパールカードの持ち忘れで新たなカードを購入したりして、何枚もカードを持っていたので、全て登録して使わないカードの残額をいつも使っているカードにひとまとめにしました。

詳しくは、以下のオパールカードのサイトをご覧ください。

Opal - NSW Goverment
https://www.opal.com.au/

実際のオパールカード購入およびリチャージ方法、そして、バス、電車、トラム、フェリーでの利用体験記はコチラの記事、シドニーでオパールカードを実際に購入して使ってみた【体験記】をご覧ください。

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