Deus ex Machina(以下、Deus)は、日本でも知る人ぞ知るモーターサイクル&ウェアブランドですが、実はこのブランド、オーストラリアのシドニーが発祥地だって知ってました?
Deus ex Machinaとは
シドニーから西に伸びるパラッマッタロード(Parramatta Road)沿いにある、カスタムモータサイクルを扱うブランドとして、2006年に立ち上げられたDeus ex Machinaは、アパレルも手掛け、今ではオーストラリアのファッション通なら誰もが知る“クール”なブランドの位置を確固たるものとしています。オーストラリア国内では、高級デパートのDavid Jonesでも扱われるまでになりました。
オーストラリアで人気を博した後、インドネシアのバリ、日本の原宿、アメリカのロサンジェルス(ベニスビーチ)、そして、イタリアのミラノへと展開しています。
日本では、東京の原宿にあるDeusの直営ショップの他に、Deusの商品はセレクトショップやネット上のショップでも扱われており、これからもっと人気が広がることが予想されます。
ちなみに、Deusの商品は、ニュージーランド、タイ、カナダ、フランスでも販売経路が確立されているそうです。
Deusのコンセプト
このDeus ex Machinaの仕掛け人ですが、80-90年代に人気を博したオーストラリアのサーフブランド、マンボ(Mambo または 100% Mambo)の生みの親、Dare Jennings氏です。
サーフィンとバイクが好きなJennings氏が、これらと懐古的なオールドスクールのスタイルを絶妙に融合させて、誰もが“クール”と認識するコンセプトが作り上げられました。全ての物に、古いスタイルのエッセンスが見られます。2015年のDeusの企業としての年商は2千5百万ドルだったそうです。
サーフブランドのMamboは、既にJennings氏の手を離れて売却されています。売却後、Mamboは、クールなイメージから、大衆的なイメージのブランドとしてとらえられるようになり、サーファーの間での人気は下火になりました。Jennings氏のブランドイメージを創造し、人々にクールなものとして位置づけさせる手腕はビジネス界でも話題となっており、数々のメディアに取り上げられてきました。
お店のスタイルは、バイクのワークショップ、アートスタジオ、レストランを一緒にするというアイディアから生まれたそうです。
ちなみに、Deus Ex Machinaとは、ラテン語で「マシーンからの神」を意味します。
DeusシドニーHQ
では、シドニーのHQ(ヘッド・クォーター)を見てみましょう。
モーターサイクル
Deusがつくるカスタムバイクには、日本製のカスタムパーツがたくさん使われています。以前はヤマハSRやカワサキW650 などのレトロスタイルのバイクがベースのカフェレーサーが主流でしたが、ハーレーやトライアンフ、そして、50㏄の原付バイクまで多種のカスタムバイクが展示販売されています。
日本車ベースのカスタムバイクは、日本のカスタムバイクではおなじみのDaytonaやケイヒンCRキャブレーターなどのパーツが使われています。日本国内のカスタムバイクシーンを良く研究されているようで、少し前にはヤマハのTWのロングスイングアーム仕様のバイクなんかもありました。
日本の改造車ではよく見るスタイルも、Deusがアレンジするとおしゃれなバイクになります。グラフィックやロゴのセンスの良さも効いているのでしょう。
サーフボード
サーフィンをご存知の方は写真でおわかりの様に、60-70年代のテイストのサーフギアが並んでいます。
ここでもオールドファッションスタイルのコンセプトが当てはめられていますが、昔を懐かしむ世代よりも、その時代を知らない若い世代に受けているようです。
最近、セレクトショップやネットで人気上昇中のオーストラリア発のサーフブランドTCSSは、Deusでも扱われています。DeusのJennings氏が売却したサーフブランドのMamboのクリエイティブ担当であった人物がプロデュースしている注目ブランドです。
関連記事:TCSS(The Critical Slide Society)はオーストラリアのサーフブランド
アパレル
日本でDeus人気の柱となっているのはアパレルでしょう。日本では、Deusはカスタムモーターサイクルブランドではなく、アパレルブランドとして広く認知されているのではないでしょうか?
Deusの服は素材の質にもこだわっており、ブランドイメージに沿ったスタイルは統一しつつも、いいものは何でも取り入れると言う方針の様で、日本製の素材を使った防寒ジャンパーなども見られます。
デニムブランドも立ち上げており、バイク着もファッショナブルでいながら、機能性も備わっている本格的なものが売られています。
日本のセレクトショップなどで扱われだし、通の間で人気が出始めているBRIXTONも扱っています。
レストラン
レストランは、Deus Bar + Kitchenという名前がついており、ショップに併設しています。カジュアルダイニングのメニューとコーヒーが美味しいと好評で、食事の為でだけに訪れるローカルも多くいつも賑わっています。
まとめ
Deusがつくるものは、カスタムバイク、サーフボード、スノーボード、自転車、アパレル、フィルム、音楽、アート、本、フード、コーヒーと多岐にわたります。
シドニーのキャンパーダウン(Camperdown)のHQには、これらの全てが詰め込まれていますが、違和感が全くなく、“クール”にはまっています。
つくるもの全てがクリエイティビティーにあふれており、かつ、同じテイストのオールドファッションの一貫した要素が入っているからなのでしょう。
この店のかもしだす‘クール’な雰囲気は、ファッションやアート、また、ショップ運営とかに携わっている方には非常に興味深い空間に違いありません。
買い物目的でなくても、シドニーに来たら訪れたい場所の1つではないかと思います。
Deus本店への行き方
シドニーのセントラル(Central)駅から、バスで10分強の、‘Parramatta Road Near Missenden Road’とう停留所で降りると向かい側がDeus ex Machinaです。目印は緑色のBP(British P etroleum)のガソリンスタンドです。ガソリンスタンドの目の前にバス停があります。乗車するバスの番号は、M10、413、436、438、439、440、461、480、483、L38、L39で、これらは全てがDeusの向かい側に停車します。
セントラル駅から歩いていくなら、約40分かかります。シドニー中心地突き抜けて南下するジョージストリート(George Street)はセントラル駅に差し掛かったところで西にそれます。そのジョージストリートを西へ進んで行くと、途中で道の名前が、ブロードウェイ(Broadway)そして、パラッマッタロード(Parramatta Road)へと変わります。そのままひたすら歩くとシドニー大学が左手に現れます。さらに歩くとDeusへ到着します。
オーストラリアのDeus取扱販売店
Deus直営店以外にもDeusブランドの商品を扱う販売店は至る所にあります。その中でも代表的なお店を紹介します。
David Jones
David Jonesは、国内で知らない人はいないオーストラリア全国展開の歴史ある高級デパートです。いち早く、Deusを取り扱い始めました。
SurfStich
オーストラリア最大のサーフ・ストリート系カジュアルをメインに扱うオンラインショップです。ここでは、TCSSもBRIXTONも手に入ります。海外発送もしてくれるので、日本からの購入も可能です。$50以上購入すると送料が無料といううれしいサービスで、日本からの買い付けをする人たちに人気です。
詳しくは「オーストラリアブランドの服、バッグ、アクセサリーが直接買えるオンラインショップSurfStitch」で紹介しています。
Glue Store
おしゃれに敏感な若者層をターゲットに全国展開するアパレルショップです。国内の主要なショッピングセンターに出店していますので、オーストラリアに滞在していれば、目にすることも多いでしょう。Deusの他に、TCSSとBRIXTONも取り扱っています。オンラインストアもあり、オーストラリア国内の発送に対応しています。
詳しくは「Glue Store(グルー・ストア)はオーストラリアのファッションブランド人気ショップ」で紹介しています。
Deus ex Machina直営のオンラインショップ
Deus直営のオンラインショップは品数も一番で、確実に欲しい商品が手に入ります。オーストラリア国内は$50以上買物すると送料は無料です。$50未満は一律$10の送料がかかります。日本へも発送しています。料金は、買い物に応じてチェックアウトの際に計算されます。
Deus Ex Machinaの商品は日本国内のたくさんのショップでも購入できます。