オーストラリアで車検を通す(Registrationを更新する)

regorenewal

オーストラリアでは、車検のことをレジストレーション(Registration)と言います。略してRego(レジョ)とよく呼ばれます。

車検の更新手続きは、州によって書く書類の呼び方の違いや、手数料に若干の差はありますが、基本的な手順はどこの州でもだいたい同じです。

しかし、州と州の間での車検の互換性は無いので、別の州で取った車検を、満期の際に、そのまま違う州で更新することは出来ません。新たにその州で車検登録し直す必要があります。

だからといって、別の州で登録された車、または、バイクの車検が有効なうちは、そのまま運転していて問題ありません。別の州で車検登録された車でも、満期が来てからその時に住んでいる州で車検を取り直せばいいのです。

車検に必要なもの

NSW州のケースを例に説明します。車検更新は以下の3つのステップからなります。

  • 車両検査(Vehicle Safety Check/Pink Slip Inspection)
  • 強制保険(CTP/Green Slip)加入
  • 更新手数料と車両税の支払い

車両検査(Vehicle Safety Check/Pink Slip Inspection)

NSW州では、車両の検査をビークル・セーフティー・チェック(Vehicle Safety Check)、または、ピンクスリップ・インスペクション(Pink Slip Inspection)とも呼びます。過去には、検査の用紙がピンク色であったので、ピンクスリップという名前で呼ばれるようになりました。

料金は、普通乗用車は$52、オートバイは$29と法で決められています。これは、何も問題が無くチェックだけで済んだ場合の費用で、修理が必要な場合は別途実費となります。

ビークル・セーフティー・チェックは、車検(レジストレーション)更新の場合の検査で、更新ではなく、登録がない場合の新規登録、または、登録を一度抹消した車の再登録の場合は、別名ブルースリップと呼ばれる、セーフティー・アンド・アイデンティティー・チェック(Safety and Identity Check)が必要になり、費用は、普通乗用車は$82、オートバイは$51です。

日本では、車検は整備工場に全てお任せで、自分で検査場に持っていくという人はごく少数ではないかと思います。こちらでは、検査は各地にある個人経営、または、民間組織経営の整備工場が行っており、整備工場は、基本的には検査だけで、車検更新手続きは行ないません。行ってくれるところもありますが、通常は自動車のオーナーが、強制保険や更新手続きを個別に行います。

Registration (Pink Slip) Inspection e Safety Check

e Safety Checkの看板がある整備工場へ行きましょう

車検を通すときは、“e-Safety Check”の表示がある整備工場へ持っていきます。大抵は、工場の外に“e-Safety Check”と書いた看板があります。また、ウェッブサイトがある整備工場なら、“e-Safety Check”が可能であることを謳っています。

“e-Safety Check”は、車検の為の車両検査ができる整備工場であることを示す表示です。検査を通過すると自動的にデータが車検管轄機関(NSWはRMS - Roads and Maritime Services)に送られます。RMSの窓口、または、オンラインで車検を更新する際には、既に車検をパスしたという記録が、システム上のあなたが所有する車のデータに追加されているのが確認できます。

 

お住まいの地域で“e-Safety Check”ができる整備工場があれば、Googleのレビューや、True Localというローカルビジネスの消費者レビューサイトがあるので、整備工場の名前で検索して評判を確認してから持っていけば間違いないと思います。

車検でチェックされる項目(自家用車の場合)には以下が含まれます。

ブレーキ、ハンドブレーキが機能すること
ライト類、ウインカーが全て作動すること
ホーン(クラクション)が鳴ること
シートベルトが機能すること
シートの劣化状態(スプリングが見える程の穴はNG)
ボディーやシャーシ(骨組)の状態(サビはNG)
窓ガラスの状態(ヒビはNGだが小さい欠け位ならOK)
タイヤの減り具合(溝は確認マークのレベル以上)
ミラー類の状態(割れはNG)
車輪とサスペンションの劣化具合(危険なレベルでないこと)

基本的に、安全面での機能に問題が無ければ、たとえエンジンの調子が少しくらい悪くても車検はパスします。

通常の所要時間は、実際に走行させてのブレーキチェックを含めて15-20分くらいです。事前に予約した時間に持っていけば、そのまま乗って帰れます。車検中に問題が見つかれば、修理代が余分にかかってきますが、持ち主に知らせる前に勝手に修理をしないのがルールです。

整備工場によっては、走行させずに5分くらいで終了し、本当にちゃんと見たのかというところもあります。

ちなみに、新車は購入してから3年間は、車両検査が免除されます。

強制保険(CTP/Green Slip)加入

強制保険の“CTP”は“Compulsory Third Party”の略です。正式には、“Compulsory Third Party insurance”と呼ばれます。“Green Slip”とも呼ばれるのは、昔は保険証書が緑色の紙だっただからです。

強制保険料金は、州によってかなりの差があります。また、車の種類とドライバーの経験と年齢、そして、保管場所によっても金額が変わってきます。一般的に26歳以下のドライバーの保険料は高くなります。また、保険会社によっても大きな差があります。

車検(Registration)がある車、または、バイクを購入した場合、強制保険(CTP Green Slip)は前のオーナーが選んで契約した保険会社が提供するものが車検に付帯しています。

強制保険(CTP/Green Slip)は車両に車検の絶対条件として付帯するものなので、車両のオーナーが変われば、保険のオーナーも変わります。車検が有効な間は、更新の心配をする必要はありません。

車、または、バイクを購入して、車両の所有者登録内容の変更をする際に、強制保険(CTP/Green Slip)の内容も新しいオーナーのものに自動的に更新されますので、別途手続きをする必要はありません。

車検が切れる前になると、新しい車検証(Certificate of Registration)が封書にて届くのと、同じ頃に、強制保険(CTP/Green Slip)を提供する保険会社から新しい保険の値段を含む内容と支払いの詳細が送られてきます。

そのまま、同じ保険会社で提示された値段のままで更新することもできますが、別の保険会社の強制保険(CTP/Green Slip)を選ぶこともできます。

強制保険料金は、車の種類、ドライバーの運転歴と年齢、そして、普段駐車する場所(住所)によって金額に差が出ます。州によっても、州内の地域によっても、かなりの差が出ます。一般的には、26歳以下のドライバーの保険料は高くなります。

そして、同じ条件でも、保険会社によっても大きな差がでます。

NSW州での例として、30歳以上のシドニー在住のドライバーが2500㏄の無改造のターボなど特別仕様ではない、ノーマル仕様のファミリーカーの強制保険を購入するには、保険会社によって変わりますが、おおよそ、$750~$900くらいの費用が掛かるでしょう。

排気量が小さい車は安くなりますし、スポーツ仕様の車は高くなります。

各社の強制保険を比較できるサービスがいくつかありますが、私が毎回使うのはGreenSlip.com.auです。

GreenSlip.com.auは、オーストラリアにある、いくつかの保険会社が提供する強制保険(CTP/Green Slip)を一括で比較してくれる、便利なサービスです。

ご自分と車の詳細を入力して調べてみると、保険会社によって大きな差があるのがお分かり頂けると思います。

GreenSlip.com.au
www.greenslips.com.au

多くの保険会社が、任意保険と両方に入ると割引が適用されたりしますので、車検更新の際は、既に加入している任意保険があれば、同じ保険会社にするのがいいでしょう。

強制保険を購入した時点で、データが車検管轄機関(NSWはRMS)に送られます。

更新手数料と車両税の支払い

車両検査と強制保険の支払いが済んで、はじめて車検の更新が可能になりますので、先にこれらを済ますようにしてください。

これらが済んでから、事前にあなたの住所に郵送されている新しい車検証(有効化されていない)を持って、車検管轄機関(NSWはRMS - Roads and Maritime Services)の窓口、または、オンラインで車検(レジストレーション)を更新します。

車検(レジストレーション)を更新する際には、手数料と税金がかかります。

NSW州の車両登録更新費用は、基本の登録手数料「Registration fee」と、車両税「Motor vehicle tax」で構成されます。2026年10月16日現在、登録手数料は年額$84です。車両税は車両重量(Tare weight:乗員や荷物を含まない空車重量)や用途によって異なり、一般的な自家用乗用車の通常年額は次のとおりです。事業用登録では税額が高くなります。NSW Government

空車重量(公式料金表の区分) 自家用の車両税・年額
970kg以下 $278
971~1,150kg $322
1,151~1,500kg $391
1,501~2,500kg $596
2,501~2,790kg $860

重量は税額計算上、最も近い10kg単位に丸められ、端数5kgは切り上げとなります。さらに重い車両の料金は、NSW政府の公式料金表で確認できます。NSW Government

なお、2026年9月1日~2027年8月31日を更新適用日とする対象の自家用車両には、年間の車両税から$100を差し引く期間限定割引が自動適用されます。6か月更新の場合は各回$50です。事業用登録や、すでに登録費用の優遇・割引等を受けている車両などは対象外です。Service NSW

これらとは別に、CTP保険(Green Slip)と、必要な場合は車両検査(Pink Slip)の費用がかかります。車両ごとの見積もりは、Service NSWの登録費用計算ツールをご利用ください。NSW Government

NSW州の車両登録費用(Vehicle registration fees)
https://www.nsw.gov.au/driving-boating-and-transport/driving-nsw/vehicle-registration/fees-concessions-and-forms/vehicle-registration-fees

NSW州の車両登録(レジストレーション)や車両検査制度は、現在、Transport for NSW(TfNSW)が所管しています。旧称のRMS(Roads and Maritime Services)ではありません。登録更新などの手続きは、Service NSWのウェブサイトやサービスセンターで行います。www.nsw.gov.au

まとめ

オーストラリアの車両登録・検査制度は州によって異なります。NSW州では、一般的な乗用車の登録更新は12か月または6か月を選べます。車両検査(Pink Slip)は、通常、車齢5年を超える車両に年1回必要です。検査の要否は登録更新通知で確認してください。NSW Government

NSW州での登録更新に必要なのは、次の3つです。

  1. 車両検査への合格(Pink Slip/e-Safety Check):必要な車両のみ
  2. 更新期間と一致するCTP保険(Green Slip)の購入
  3. 登録手数料と車両税の支払い

必要な検査への合格情報とCTP保険の加入情報がTransport for NSWに登録されてから、Service NSWで更新手続きを完了します。これらの情報は通常、検査場や保険会社から電子的に送信されます。CTPを購入しただけでは登録更新は完了しません。Service NSW

費用のうち、登録手数料と車両税は主に登録期間・車種・空車重量・用途などで決まります。一方、CTP保険料は運転者の年齢、運転歴、違反・保険請求歴、車両情報、保管場所、保険会社などで異なるため、実際の条件で見積もる必要があります。www.nsw.gov.au

2026年10月16日現在、空車重量1,151~1,500kgの一般的な自家用乗用車を12か月更新し、Pink Slipが必要な場合の費用は、次のようになります。

項目 費用
車両検査(Pink Slip) 最大$52(税込・修理費別)
CTP保険(Green Slip) 個別見積もり
登録手数料 $84
車両税(通常年額) $391
合計(期間限定割引前) 最大$527+CTP保険料

検査料は2026年7月1日適用の上限額、登録手数料と車両税はNSW政府の現行料金表に基づきます。www.nsw.gov.au

さらに、2026年9月1日~2027年8月31日を更新適用日とする対象の自家用軽車両(普通の乗用車)には、年間の車両税から$100の割引が自動適用されます。この例で対象になる場合、合計は最大$427+CTP保険料です。事業用登録や、すでに登録費用の優遇等を受けている車両などは対象外となります。www.service.nsw.gov.au

これは修理が不要な場合の計算です。検査で修理が必要になれば、その費用が加わります。CTP保険料は、Service NSWのGreen Slip比較ツールで確認してください。バイクについては、関連記事「オーストラリアでバイクを購入する方法、保険と車検などについて」の車検セクションも参照してください。

CTPは交通事故による人のけが・死亡を対象とする保険で、車や物の損害は補償しません。NSWでは一定の条件で過失のある運転者自身のけがも対象になるため、「相手への賠償だけ」とは限りません。SIRA

相手の車・建物などへの損害には対物の任意保険、自分の車の事故損害・盗難・火災・自然災害などにも備える場合は、それらを補償するComprehensive保険などを検討してください。補償対象や免責金額は商品ごとに確認が必要です。

任意保険については、「オーストラリアで車の保険に入るには?自動車の任意保険について」で説明しています。

以上、車検(レジストレーション)更新の手続きについてでした。

-自動車
-,

error: Content is protected !!