「オーストラリアで挑戦したいことは?」という質問に対して、「サーフィン!」と答える人はかなり多いのではないでしょうか?
オーストラリアはサーフィン大国と呼ばれています。サーフィンは、オーストラリアに来る各国の訪問者にとって「オーストラリアに来たら一度は体験すべきこと」に必ずと言っていいほど挙がるアクティビティーの一つです。
オーストラリアのサーフィン文化
オーストラリアに来てから、サーフィンを始めてサーフィンの虜になってしまったという人たちがたくさんいます。
サーファーに「サーフィンの魅力は?」と聞くと、「自然が肌で感じられる」とか、「何もかも忘れられる」とか、「波と一体化する瞬間がたまらない」とか、「とにかく気持ちがいい」とか、身体を動かすスポーツとしての面よりも、精神的な効果に満足感を得ている人の方が多いようです。
「Surfing is my religion」(サーフィンは私の宗教)というスローガンが、サーファーの車のバンパー・スティッカーとして流行ったように、オーストラリア人のサーファーも精神的な恩恵を重視している人が多いようです。
一方、オーストラリアではサーフィン体験者が非常に多く、聞けば、海沿いのエリアに住むほとんどの人が「やったことはある」と答えるのではないかというくらい、サーフィンは一般的です。
日本ではサーファーは特殊な人種のようにみられることもあるようですが、こちらでは誰もが認める国民のスポーツの一つです。プロサーファーは国民の英雄扱いでテレビや新聞などのメディアにも取り上げられます。
なんと、元首相のTony Abbott(トニー・アボット)も現役サーファーです。このことは、「オーストラリアの28代首相はサーファー」という記事に書いています。
サーフィンを始める
サーフィン文化が根付いているオーストラリアでサーフィンを始めるのはとても簡単です。
海沿いの街なら何処でもサーフショップがあり、サーフィンを手軽にできる環境が整っているからです。
ボードをレンタルする
レンタルボードは、ビーチの近くのサーフショップなら必ずあります。
シドニーなら、ボンダイやマンリー等、ゴールドコーストならサーファーズパラダイス、また、バイロンベイ等の有名なサーフィンビーチには、レンタルのできるサーフショップが複数件あります。
店によって違いはありますが、レンタル料は$20-30くらいでしょう。
サーフボードを買う
最初からサーフィンを続ける気があるならば、サーフボードを購入してもいいでしょう。
初心者ならば、取りあえずは中古ボードから始めるのがよろしいのではないでしょうか?
中古ボードは安いものだと$50くらいからあります。サーフボードの購入方法についてはこちらの記事に詳しく書いています。
ボードの他に何が必要?
サーフボードの他に必要なものは以下の通りです。
- 水着
- ウェットスーツ
- ラッシュガード
- ワックス
- リーシュ(パワーコード)
ウェットスーツは、夏場には必要ないかもしれませんが、海の水は冷たいので夏でも半袖のものが活躍します。肌の温度が違うオージーたちには裸で問題ない水温でも、日本人には冷たいことがよくあります。
ラッシュガードとは、板の上に寝そべってパドリング(水かきをして前進する)する時に、上半身の板による擦れを防ぐのと保温の目的があります。サーフショップでなくても、K-mart、Big W、Targetなどの大型量販店でも安く手に入れられます。
ワックスは、板の上に塗る滑り止めです。サーフショップで数ドルで購入できます。
リーシュは、サーフボードと足首をつなぐコードで、板から落ちた時にボードが流れて行ってしまうことを防ぎます。
いつどこで始める?
サーフィンのシーズンというのは無く、サーファーは一年中サーフィンしています。北に行けば行くほど暖かく、冬でも快適にサーフィンを楽しむことができます。
シドニーより南のエリアは冬の水温が冷たくなりますので、初心者は夏が近づく10-11月頃から始めると寒い思いをせずに楽しめるのではないでしょうか?
デビューする日は天気がいい波が穏やかな日が適しています。台風の後や台風が接近している時は、波が高くなるので、初心者は避けたほうがいいでしょう。
最初はできるだけ波が小さい日がいいです。
慣れたサーファーが全然ダメというようなコンディションの日です。波が高いと初日から洗濯機の中にいるように揉まれて、サーフィンが嫌になってしまうからです。
たとえ乗れる波が来なくても、最初は基本であるパドリングや波待ち姿勢の練習をするのには丁度いいのです。
ビーチは砂のビーチを選びましょう。リーフ(岩)があるビーチは避けましょう。
たくさん人がいる、サーフショップがあるビーチが適しています。シドニーならマンリー、ボンダイ、クージーなどです。
サーフィンレッスンを受ける
オーストラリアではたくさんのサーフィンレッスンのスクールがあります。
1-2時間のレッスンから、キャンプで1泊するもの、そして、5回までのレッスンがセットになったものまで様々なパッケージが用意されています。
費用は、一回につき、$100前後からとなっています。
道具は全て込ですので、水着とタオルを持参すれば参加できます。
NSW州では、シドニーのManly(マンリー)、Bondi(ボンダイ)、Cronulla(クロヌラ)、シドニーの北のCentral Coast(セントラルコースト)、さらに北のByron Bay(バイロンベイ)、VIC州ではTorquay(トーキー)、QLD州では、Noosa(ヌーサ)とGold Coast(ゴールドコースト)、WA州ではMargaret River(マーガレットリバー)などで、頻繁にレッスンが行われています。
サーフィン体験レッスンは1年を通して、旅行者にも滞在者にも人気のアクティビティーとなっています。
各地のサーフショップでも、レッスンを行っている所もあると思いますので、近くにサーフショップがあれば尋ねてみるといいでしょう。
以下は、サーフィンレッスンが申し込めるサイトです。
Experience Oz(エクスペリエンス・オズ)
オーストラリア最大級のアクティビティとツアーの予約サイトです。シドニー、メルボルン、ゴールドコースト、サンシャインコースト他でのサーフィンレッスンがリストされています。
人気のビーチでのサーフィンレッスンのいくつかをピックアップしてみました。
シドニーのボンダイビーチでのサーフィンレッスン
メルボルン人口サーフプールでのサーフィンレッスン
サンシャインコースト、ヌーサでのサーフィンレッスン
Groupon(グル―ポン)
日本でも有名な、お得なクーポンや割引券が購入できるサイト。
シドニーでの丸1日かけてのサーフインレッスン(2レッスン)ツアーが、BBQランチ付きで道具込みで、$95からで載っていました。
関連記事:Groupon(グル―ポン)を使ってオーストラリアで格安予約
Adrenarin(アドレナリン)
オーストラリア中のアドレナリンが出る体験やユニークな体験を集めたサイト。
各地のサーフインレッスンが一堂にリストされていますので、チェックしてみてください。
サーフィンの他にも、スカイダイビング、カーレーシング、熱気球、シドニーハーバーブリッジ登頂体験など、なかなかできないアクティビティーが集まっています。
関連記事:体験型アクティビティー・アドベンチャーを予約するなら Adrenaline
サーフボードの種類
サーフボードの種類についてまとめました。サーフボード選びの際に参考にしてください。
Shortboard(ショートボード)
一般的に2メートル以下のサイズのボードで、先がとがった形をしています。短いので立てるようになるコツをつかむまでに時間を要しますが、反応が早くよりラディカルな動きが出来るので人気です。
Longboard(ロングボード)
昔からあるスタイルの長いサーフボードで、Malibu(マリブ)とも呼ばれます。通常は9フィート(274センチ)以上のものを指します。長くて浮力があるので波に乗るのも、立つのも簡単ですが、自在にコントロールするには歩いて体重移動をする必要がありかなりの熟練を要します。
大きい分、値段も高く、重量もあるので運ぶのが大変。保管場所と車が無いとロングボードを楽しむには厳しいかもしれません。
Mini Mal(ミニマル)
ミニマルとは、mini malibu(ミニマリブ)の略で、ミニ・ロングボード、すなわち、短めのロングボードのことです。
ロングボードの厚みと幅を持ち長さはショートボードよりは長いミニマルは、浮力があって安定しており波にも乗りやすいので、初心者に適した板と言えます。
しかし、重くてロングボードほどではないものの長さがあるので、ロングボードの様な持ち運びと収納の問題があります。
Funboard(ファンボード)
ショートボードとロングボードの中間の長さのものが多いですが、ショートボードほどの短さの物もあります。基本的に先が丸いロングボードに近い形をしていて浮力もあり、小さい波でも乗りやすく楽しめるようにデザインされています。
ミニマルより大分コンパクトです。
ショートボードより少し長めのファンボードが初心者は向いています。浮力もあって、持ち運びも楽ですし、ボードの先も丸いので、波に乗る際に初心者がよくやりがちなパーリングと言ってボードの先が水面下に突き刺さって前のめりにこける状態が起こる確率も減ります。
ちなみに、テールが割れて魚の尾ひれみたいな形になっているタイプは、ファンボードと呼ぶより、Fish Surfboard(フィッシュサーフボード)と呼ばれる傾向にあるようです。
ソフトボード
初心者と子供用の柔らかめのEPS(特殊発泡スチロール)という素材でできたボードをソフトボードと呼びます。
全くの初心者には最適なボードで、浮力も長さもありますが、フィンが小さくて柔らかい為、ターンの反応が悪く、ある程度ボードが操れるようになったら物足りなくなるでしょう。
ほとんどのサーフィンレッスンで使用しているのはこのソフトボードです。
新品でも$200弱から購入できますので、取っつきやすいでしょう。
ちなみに、オーストラリアが誇る世界チャンピオンMick Fanning(ミック・ファニング)が考案したMick Famming Softboardというソフトボードがあります。ソフトボードとはいえ、通常のサーフボードに劣らないパフォーマンスを発揮し、お値段も通常のサーフボードより安いので、初心者だけでなく上級者にも人気です。詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
オーストラリアはサーフィンを始めるのに最適な環境です。海まで行くことができれば、お金を掛けずに手軽に誰でもサーフィンを楽しむことができます。
最初は道具をレンタルするのもいいし、レッスンに参加してみるのもいいでしょう。レッスンを見つけられるサイトを例として挙げました。
自分のサーフボードが欲しければ、先ずは浮力があり安定しているボードを選ぶことが大切です。ボードの種類は上に説明したとおりです。
サーフボードと道具の購入方法についてはこちらの記事をご覧ください。