オーストラリアとオーストリアは国の名前が似ているので、よく混同されます。
オーストリアはオーストラリアの省略した呼び方だと思っている人もいるそうです。
オーストリアとオーストラリアを混同する
間違いの例
私は普段オーストラリアに住んでいますが、オーストラリアをオーストリアと間違えられることがよくあります。
以下にいくつかの例をあげます。オーストラリアに来たことがある人なら「あるある」と言ってもらえるのではないでしょうか?
「“オーストリア”じゃないよ、“オーストラリア”だよ。」と言うと。
「あらー、まぎらわしいわねー。」という返答。
オーストリアには海もサンゴ礁もないんですけど。
それって。多分オージービーフのこと言っているんだよな?
オーストリアじゃなくてオーストラリア。しかも、パンダじゃなくてコアラだし。
ラのあるなしの違いがまぎらわしい
確かに、オーストリアとオーストラリアはまぎらわしい。
混同する人が多いので、ウィキペディアにも違いの説明が載っているくらいです。
ウィキペディアには、「オーストリア大使館とオーストラリア大使館は、同じ東京の三田にあるので間違えて行く人がいる」と書いてありました。
さすがに、オーストリア行きと、オーストラリア行きの飛行機を間違える人はいないようです。
海外に興味が無いお年寄りは、オーストリアもオーストラリアも同じ国と捉えている人も多いようで、西洋ということ以外はどうでもいいことだったりします。
オーストラリアは、「四国に形が似た地図で日本の下の方にあるでっかい大陸」と言うと、「あー」となんとなくわかるようですが、「じゃあ、オーストリアってどこにあるの?」とオーストリアの場所がわからないという人も多いようです。
オーストリアとオーストラリアの名前に関連はあるのか?
英語圏の人も同様に混乱する人が多いようで、文字でもAustriaとAustraliaは非常に似ています。
ちなみに、オーストラリアにいるオーストリアの文化的背景を持つ人、すなわち市民権を取った移民やその子孫を、Austrian Australians(オーストリアンオーストラリアン)と呼びます。早口言葉みたいです。
語源について少し触れたいと思います。
英語では、Austriaとされていますが、オーストリアの正式な名前はÖsterreich(エースターライヒ)で、ドイツ語で「東の国」を意味します。
一方、オーストラリアはラテン語で「南の地」という意味だそうです。
オーストリアはドイツ語で「東」、そして、オーストラリアはラテン語で「南」とどちらも方角を表し、発音も似ています。実は、ドイツ語の「東」とラテン語の「南」は、深―くたどると語源は同じところに行きつくようです。
しかしながら、オーストリアとオーストラリアの国名と国自体の歴史に関連性は無いようです。
オーストリアとオーストラリア比較
ここで、2国が違うということをよくわかるように、比較してみます。
オーストリア
正式国名(ドイツ語):Österreich (エースターライヒ)
英語国名:Austria
首都:ウィーン
面積:83,870km2
人口:836万人
公用語:ドイツ語
位置:ヨーロッパ(ドイツ、スイス、リヒテンシュタイン、イタリア、スロベニア、ハンガリー、スロバキア、チェコと隣接)
オーストラリア
正式国名(英語):Australia
首都:キャンベラ
面積: 7,692,024km2
人口 :2424万人
公用語:英語
位置:オセアニアのオーストラリア大陸
まとめ
日本だけでなく英語圏でも混同する人が多いオーストリアとオーストラリアは、名前が似ているだけで、西洋の国と言う以外は、特に関係がありません。
場所も北半球のヨーロッパと南半球のオセアニアで、季節も逆です。
オーストリア、または、オーストラリアに手紙や荷物を送る時には、国名の記載を間違えないように気をつけましょう。